発行日 : 2010年08月17日

ウェザーニューズ、新型移動気象レーダーを近畿エリアに初配備

本日、“ゲリラ雷雨”の発生を捉える移動型『WITHレーダー』が大阪で運用開始

~ 近畿エリアで突発的に発生する雨雲を9台の設置型と移動型レーダーで徹底監視 ~

株式会社ウェザーニューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:草開千仁)は、突発的かつ局地的に発生する“ゲリラ雷雨”に対し、その発生の危険性があるエリアを徹底監視するため、“ゲリラ雷雨”を捕捉するために開発された高頻度気象レーダー『WITHレーダー』を搭載した車を関東エリアに引き続き、近畿エリアでも運用開始しました。『WITHレーダー』は、従来のレーダーでは捉えることのできない対流圏下層(上空2km以下)の現象を6秒毎に半径50㎞の範囲を超高頻度観測し、雨雲の“移動速度”、“移動方向”、“雨の強さ”を観測できるのが特徴です。近畿エリアには、設置型『WITHレーダー』がすでに9台稼働しており、今回、新たに移動型『WITHレーダー』を導入することで、設置型でカバーできなかったエリアを自由に移動して観測することが可能になります。近畿エリアでは、昨年、“ゲリラ雷雨”発生の危険性のあるエリアの特定し、それを事前に周知する『ゲリラ雷雨メール』の的中率が82.7%だったものを、今年は移動型の『WITHレーダー』の導入により、90%以上の的中率で『ゲリラ雷雨メール』(*1)を送信できるよう目指していきます。


新型移動気象レーダー

新型気象レーダーを近畿エリアに初配備

新型気象レーダーを近畿エリアに初配備

“ゲリラ雷雨”を捕捉するために開発された『WITHレーダー』は、昨年から設置型と移動型の2種で運用を開始し、全国各地で発生する“ゲリラ雷雨”の監視を行なっています。上空2㎞以上の現象を1㎞四方毎に5分間隔で観測していた従来のレーダーに比べ、『WITHレーダー』は、半径50㎞の範囲の上空2㎞以下の現象を150m四方毎に6秒間隔の超高頻度観測ができ、突発的かつ局地的に発生する“ゲリラ雷雨”や竜巻を捉えることができるのが特徴です。また、『WITHレーダー』は、雨雲の強度の情報だけでなく、風の情報も得ることができるため、雨雲の移動速度、移動方向も捉えることができます。更に、『WITHレーダー』は、複数のレーダーによる協調観測ができるため、捉えにくい山陰の雲や低層の雲も移動型で補うことで、“ゲリラ雷雨”発生の雲をいち早く捉えることが可能です。移動型は昨年、関東エリアで先行的に運用を開始し、“ゲリラ雷雨”が発生しやすい山沿いや人口が多いエリアを中心に雨雲の監視を行ない、その効果を発揮しました。今シーズンは近畿エリアでも移動型を配備し、8月下旬に向けて更なる発生が心配される“ゲリラ雷雨”に備え、運用を開始します。

『ゲリラ雷雨メール』の的中率90%以上を目指した『WITHレーダー』の運用

WITHレーダーの運用

WITHレーダー観測イメージ

ウェザーニューズの予報センターでは、当日の朝の段階で、既存の観測データや実況データ、大気の不安定度などを調べ、“ゲリラ雷雨”発生の可能性があるエリアを県単位まで絞り、その見当をつけます。県単位までの絞り込みをした段階で、“ゲリラ雷雨”発生の可能性があるエリアに対し、設置型と移動型『WITHレーダー』の稼働を決定し、設置型レーダーは雨雲の方角にレーダーを向け、移動型レーダーは重点的に雨雲の監視を行うエリアの観測に向かいます。また、“ゲリラ雷雨”発生の可能性があるエリアに対しては、そのエリアに在住する『ゲリラ雷雨防衛隊』(*2)の隊員に雲の写真と雲の色や方角、雷の有無などの情報を寄せてもらい、『WITHレーダー』による情報と地上や上空のデータ、気象衛星、気象レーダーなどのあらゆるデータを加味し、“ゲリラ雷雨”の危険性を総合的に判断します。判断した結果、“ゲリラ雷雨”発生の危険性があるエリアの方に『ゲリラ雷雨メール』を送信し、メールを受け取った方は、建物へ避難したり、外出を控えるなどの対応に役立てることができます。


*1)ゲリラ雷雨メール
『ゲリラ雷雨メール』(携帯サイト:月額315円の会員向けメニュー)は、“ゲリラ雷雨”発生の危険性がある場合に携帯電話のメールでお知らせするサービスです。“ゲリラ雷雨”による被害軽減への対策へ繋げてもらうため、『ゲリラ雷雨防衛隊』からの情報や『WITHレーダー』のデータ、地上・上空などのあらゆるデータから気象解析を行い、急な雷雲の発生・発達状況を予測し、『ゲリラ雷雨メール』を登録者の方に送信します。メールは3地点まで登録することができ、自宅や通勤・通学先などのよく使用する場所や家族や友人がいる場所を登録することで、注意喚起に利用することも可能です。


*2)ゲリラ雷雨防衛隊
『ゲリラ雷雨防衛隊』は、毎年被害が発生する“ゲリラ雷雨”に対し、その被害を軽減するため、携帯サイト「ウェザーニュース」内で始動した全国の方とゲリラ雷雨を監視するコミュニティです。『ゲリラ雷雨防衛隊』へ入隊した方は“隊員”と呼ばれ、事前に登録をした地点を重点的に“感測”する役割を担います。“感測”は、雲のある方角や雲頂の角度、雲の成長具合など、雲の様子や体感、写真を併せて送信します。今年はすでに2万5千人以上の方が参加し、全国の隊員の“目”で感測した“現地の実況情報”及び“感覚情報”を解析することで、“ゲリラ雷雨”発生の危険性をいち早く把握し、事前にお知らせしています。

【参考情報】
“ゲリラ雷雨”を徹底監視する『WITHレーダー』

“ゲリラ雷雨”を徹底監視する『WITHレーダー』 “ゲリラ雷雨”を徹底監視する『WITHレーダー』
移動型「WITHレーダー」 移動型「WITHレーダー」
“ゲリラ雷雨”を徹底監視する『WITHレーダー』 “ゲリラ雷雨”を徹底監視する『WITHレーダー』
「WITHレーダー」のネットワーク 観測データイメージ

気象サービス最先端のアメリカの技術を活用した『WITHレーダー』

ウェザーニューズでは、次世代のレーダー観測技術やその利用方法に関する研究・開発をするアメリカのプロジェクト、CASA(The Center for Collaborative Adaptive Sensing of the Atmosphere)のメンバーへ2007年から参加しており、近年、注目されている“ゲリラ雷雨”や突風、竜巻などの気象災害を軽減するため、技術開発に取り組んでいます。『WITHレーダー』は、気象技術において世界最先端のアメリカの技術を応用することで、日本でこれまで事前に捉えることが難しいとされていた“ゲリラ雷雨”の予測に大きな進歩をもたらしました。

2009年の「ゲリラ雷雨メール」の実績

2009年「ゲリラ雷雨メール」主要都市の実績

エリア ゲリラ雷雨
発生回数
「ゲリラ雷雨メール」
的中率
「ゲリラ雷雨メール」
事前送信時間
東京都 96回 90.6% 42.4分
大阪府 136回 90.4% 45.7分
愛知県 115回 94.8% 73.7分
福岡県 106回 91.5% 54.3分
全国 11,591回 79.5% 60.7分

2009年「ゲリラ雷雨メール」近畿エリアの実績

エリア ゲリラ雷雨
発生回数
「ゲリラ雷雨メール」
的中率
「ゲリラ雷雨メール」
事前送信時間
滋賀県 295回 81.4% 58.0分
京都府 178回 83.7% 57.3分
大阪府 136回 90.4% 45.7分
兵庫県 428回 83.9% 61.7分
奈良県 260回 81.5% 64.8分
和歌山県 150回 75.3% 57.5分

株式会社ウェザーニューズ(東証1部 <4825>)について

世界主要国 / 地域に29の営業拠点を持つ、世界最大の民間気象情報会社。
海、空、陸のあらゆる気象現象の世界最大規模のデータベースを有し、独自の予報により、航空、海運、流通、自治体などの各業務の問題解決情報を提供している。
一般個人に対しては、携帯電話、インターネット、BSデジタル放送等のメディアを通じて、個人の生活を支援する各種情報を提供。